物理学1(機械航空1年) 演習問題
(注意事項)
1。成績はシラバス記載の通り,期末試験の成績のみで判定します。試験は持ち込み不可
(関数電卓必要)で行います。60分間,演習問題をベースとした4題,1題25点です。
ただし,レポート課題を課した時は,レポート点を付加する事があります。
2。再試験は行いません。試験後にレポート等による代替措置もありません。
3。試験当日,相当の理由で欠席した場合には,教務課で追試験の手続きをして下さい。
資格有りと認められた場合には,追試験を受けられます。追試験も持ち込み不可で行います。
<4月10日(木)>
1。単位
(1) 力の単位(N)を,(m), (kg), (s)で表しなさい。
(2) 仕事・エネルギーの単位(J)を,(m), (kg), (s)で表しなさい。
(3) 速さ10
(m/s)は,何(km/h)か。
(4) 速さ100(km/h)は,何(m/s)か。
2。A = i + 2j + 3k,B = 4i + 5j + 6kのとき,以下の値を求めなさい。
(1) A
(2) B
(3) A + B
(4) A - B
<4月17日(木)>
1。A = Axi + Ayj + Azk,B = Bxi + Byj + Bzk に対して,スカラー積が
A・B = AxBx + AyBy + AzBz
である事を導出しなさい。
2。A = Axi + Ayj + Azk,B = Bxi + Byj + Bzk に対して,ベクトル積が
A×B = (AyBz - AzBy)i + (AzBx - AxBz)j + (AxBy - AyBx)k
である事を導出しなさい。
3。A = i + 2j + 3k,B = 4i + 5j + 6kのとき,以下の値を求めなさい。
(1) A・B
(2) A,Bのなす角をθとしたときの,cosθ (答えは有理化しなくて良い)
(3) A×B
(4) B×A
(5) A・(A×B)
<4月24日(木)>
1。水平面上に質量10(kg)の物体をおき,水平方向に力Fで引く。物体底面と水平面との
間の静止摩擦係数が0.5,動摩擦係数が0.3であるとき,以下の各問いに答えなさい。
(1) 物体に働く重力の大きさはいくらか。
(2) 水平面が物体に作用する垂直抗力の大きさはいくらか。
(3) 最大静止摩擦力の大きさはいくらか。
(4) F = 20(N)のとき物体底面と水平面との間に作用する摩擦力の大きさはいくらか。
(5) 物体が運動しているとき,摩擦力の大きさはいくらか。
2。斜度30°の斜面上に質量10(kg)の物体をそっと置く。物体底面と斜面との間の静止摩
擦係数を0.5とする。以下の問いに答えなさい。
(1) 物体に作用する重力の,斜面方向の分力の大きさはいくらか。
(2) 物体に作用する重力の,斜面に垂直な方向の分力の大きさはいくらか。
(3) 斜面から物体に作用する垂直抗力の大きさはいくらか。
(4) 斜面から物体に作用しうる最大静止摩擦力の大きさはいくらか。
(5) 物体は斜面上に静止するか,滑り落ちるか。理由も述べなさい。
3。水平面上に質量100 (kg)の物体を置き,水平面から上向き角度45°の方向に力を加え
て引っ張る。水平面と物体底面との間の静止摩擦係数を0.5とする。静止した物体を動か
すのに必要な力の大きさを求めなさい。
<5月 1日(木)>
1。1次元の運動の軌跡が,時間t (s) の関数として,x(t) = 2t2 + 3t + 4 (m)で与えられると
き,以下の問いに答えなさい。
(1) 速度の式を求めなさい。
(2) 加速度の式を求めなさい。
(3) t
= 0 (s)のときの位置,速度,加速度の大きさはいくらか。
(4) t
= 10 (s)のときの位置,速度,加速度の大きさはいくらか。
2。1次元の運動で,物体の速度vが,時間t=0で0(m/s),t=5(s)で10(m/s)の2点を通る直
線となっている。以下の問いに答えなさい。
(1) t=0〜5(s)の区間で,物体の加速度を求めなさい。
(2) t=0〜5(s)の区間で,物体の速度を求めなさい。
(3) t=0〜5(s)の区間で,物体の位置を求めなさい。ただし,t= 0(s)での位置を0とする。
3。地面から高さ10(m)の位置から,物体を初速度0で自由落下させる。空気抵抗を無視
して,以下の問いに答えなさい。
(1) 物体が地面に達する時間はいくらか。
(2) その時の速さはいくらか。
4。初速度10(m/s)で物体を地面から鉛直投げ上げする。空気抵抗を無視して,以下の問
いに答えなさい。
(1) 物体が最高点に達する時間はいくらか。
(2) 物体の最高到達高さはいくらか。
(3) 物体が再び地面に戻ってくるまでの時間はいくらか。
(4) 物体が地面に衝突する瞬間の速度はいくらか。
<5月15日(木)>
1。滑らかな水平面上に置かれた質量10 (kg)の物体に,20 (N)の力を水平方向に加えた
とき,物体の加速度を求めなさい。
2。質量10(kg)の物体を床に置き,質量1(kg)の棒で水平方向に20(N)の力で押す。物体底
面と床との間の動摩擦係数を0.1 とし,棒は床に接していないものとする。以下の物理量
を求めなさい。
(1) 物体底面と床との間に作用する摩擦力の大きさ
(2) 物体(および棒)の加速度
(3) 物体と棒との間に作用する内力の大きさ
<5月22日(木)>
1。 質量1 (kg)のおもりを長さ1 (m)のひもに付けて,角速度π(rad/s)で等速円運動させる。
この時,この運動に関する以下の物理量を求めなさい。
(1) 周期
(2) 回転数
(3) おもりの速さ
(4) 向心加速度の大きさ
(5) 向心力の大きさ
2。福知山線の脱線事故の状況でバンク角を計算してみなさい。
(1) r = 90 (m),v = 120 (km/h) のとき(脱線事故の状態),バンク角はいくらにすれば良いか。
(2) 速さを半減して,v = 60 (km/h) = 16.7 (m/s)としたとき,バンク角はいくらにすれば良いか。
<5月29日(木)>
初速度v0で,質量mの物体を鉛直投げ上げする。重力加速度の大きさをg,t = 0 で位置
x = 0 ,鉛直上向きを正方向とし,空気抵抗は無視する。
(1) 運動方程式を立てなさい。
(2) 速度の式を求めなさい。
(3) 位置の式を求めなさい。
<6月 5日(木)>
1。水平面から上向きに45°の角度で,初速度の大きさ40 (m/s)で物体を投げ上げる。空
気抵抗を無視し,以下の物理量を求めなさい。
(1) 物体が水平面に落下する時間
(2) 物体の落下点
(3) 物体の落下点直前での速さ
(4) 物体が最高点に達する時間
(5) 物体の最高点
2。陸上競技のハンマー投げを,等速円運動とそれに続く放物運動として考える。男子の
室伏宏治選手を例にし,おもりの質量7.26 (kg),回転半径1.86(m),回転の周期0.40 (s),
投げ上げ角度45°とする。空気抵抗を無視して,以下を求めなさい。
(1) 等速円運動中のおもりの速さ
(2) ハンマーを回しているとき,おもりの向心加速度の大きさ
(3) ハンマーを回しているとき,おもりの向心力の大きさ
(4) ハンマーの飛距離
<6月12日(木)>
抵抗係数b’の慣性抵抗を受ける質量mの物体の落下運動を考える。重力加速度の大きさ
をg,時刻0での速度を0とする。以下の問いに答えなさい。
(1) 運動方程式を立てなさい。
(2) 運動方程式で,t =∞で速度一定となる事より,終端速度を求めなさい。
(3) 運動方程式で,t = 0で速度0である事より,時刻0での速度の傾き(加速度)を求めなさい。
演習解答 (次回更新まで掲載)